さわやかサバイバー

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モーニング27号 #211

全国各地が梅雨入りするなか、今週のモーニングの表紙は

達海が青空をバックにお気に入りのETUクラブハウスの屋上に腰掛けて

ニカッと笑ってるさわやかな表紙になってます。

 

友人が以前単行本1巻の表紙を見て達海は高校生くらいだと思ったと言ってたんですが

この表紙の達海はいつものジャケットも着てないし

下手したらホントにサボってる高校生に見えかねない…あれ妙な動悸が…

 

続きからネタバレ感想

 

 

さんざんETUには勝ってほしいと今まで書いてきたんですが、

この間モーニングを整理がてら山形戦を最初から通して読んだら

「引き分けでもいいな、この試合…」という心境になりました。

山形いいチームなんですもん。ETUもいいチームなんですもん。

そんでお互いが力を振り絞って面白い試合をしてきたんですもん。

もう、なんかなあ、どっちにも勝ってほしいよなあ…!と。

 

だから夏木の気合いが呼び込んだ事だし、それは凄い事なんですが

ストレートに流れの中からゴールが決まるより何割か増しで

「点が入っても仕方ないよね」というPKでの決着となったのは

この試合にふさわしい形だったなと思いました。

や、PKはPKの難しさがあるんでしょうが。

んー、上手くまとめらんないんです。

 

しかしメンデスさんではないけど夏木あなどってましたゴメン!

お笑い要員とか直情的な場面ばっかりが印象に残ってた。

もっと熱くて深かった。

 

トラップミスっても食らい付く夏木に掛ける達海の言葉が

「ここで結果出さなかったら」なんですよね。

「ここで決めなかったら」じゃないのがニヤリとする感じ。

 

この試合で双方に出たレッドカードは両方とも

がむしゃらにプレーする相手をなんとか止めようとして、という形になったのも

ETUと山形の類似を示しているのでしょうか。

 

自分の軽率さを悔いて相手を敬い、仲間に託して最後まで戦う姿勢を示す

メンデスさんのこのブレなさよ。カッコいいわ…

この場面でやるべき事を全てやっているなと思いました。

 

夏木「すまねえガブリエル

   お前のPKの上手さは俺は身を持って知ってるけどよ」

それは思い出させてくれんでもいいんだぜ夏木(笑)この場面で笑わせんといて。

 

「これは俺がもぎ取ったPKだ このボールは渡せねえ」

とまで言ったボールをジーノに託す夏木(!)

のみならずあっさり

「いいよナッツが蹴れば?」と返しちゃうジーノ(!)

ごめんよ、特に夏木はここでこういう選択ができる人とは思ってなかった。

これも「勝ちたいと思う気持ち」のあらわれなのかな。

ジーノも意外といえば意外でしたが、よくものを見てるジーノだし、

夏木の粘りもちゃんと見ていましたしね。

普段あれだけ毛嫌い?してる同士なのに力は認めているからこそのこの会話。

意外な展開のようでも、考えたらちゃんと納得できるのは良い物語の証拠です。

面白いなあ、面白いなあ。

あ、あと性格のそりが合わなくても実力があれば相手を認めるというのは

男子っぽいなあとも感じました。

 

スタッフやベンチの選手と肩を組みながら

この試合の山形の選手の働きの素晴らしさを訥々と話す佐倉監督。

ホントそうですよ…山形いいチームですよ…

しかしその言葉が本当であるがゆえにこの後の展開が察せられるようでもあります。

それでもこの試合の素晴らしさは変わりはないんですが。

 

皆が見守る中、ジーノがきっちり「10番の仕事」をして試合終了となりました。

 

達海と佐倉監督、この後何か言葉を交わしますかね?