いきいきとアルセーヌ・ルパンを描く「アバンチュリエ」(講談社)の4巻を読みました。
昔、学校の図書室で見たシルクハットにモノクル、チョビ髭のルパンが表紙の本の
イメージが強く残っていて、ルパンと言えば超然的なダンディと思っていたのですが
この作品であらためて知るルパンは、年齢的にも精神的にも若く、
ずば抜けた頭脳と力を持ちながら、それにうぬぼれたり呑みこまれそうになったり、
一方で人情家で、思わぬ所で心が揺れたりするような面もある人物でした。
原作をたぶん1冊くらいは読んだ事があるような気もするんですが、
表紙のイメージくらいしか残ってなかった私には新鮮で、
原作の持つ面白さを現代の私達にも分かりやすく魅力的に見せてくれる
森田崇さんの手腕がこれまた素晴らしく、楽しみにしているシリーズです。
最近出たこの4巻はほぼ全編シャーロック・ホームズをモデルとした
ハーロック・ショームズとの対決が描かれてます。
以前、一瞬の邂逅とはいえ、緊張感あふれるやり取りを交わした2人が
本格的にやりあうとどうなるのかと思って読み始めたら…
なんか、意外と愉快に悲惨でした(笑)
巻末の解説にもある通り、「ルパンの戦い方は『相手を徹底的に茶化す』」ので、
ハーロックとウィルソン君がかわいそうな目に…
特に「だってそれ私がやったんだからテヘ☆」の場面は次のコマ含め笑った。
ウィルソン君も合流した時に言いなよそれ!
しかしハーロックはハーロックでウィルソン君に対して結構素でヒドい事してるので
おあいこといえばおあいこなんだろうか。
各話の扉絵の2人はすごいカッコいいんですがね。
しかしもちろんやられっぱなしではない訳で、決着が着くらしい次の巻が
早くも楽しみです。気になる事いっぱいで終わってるしこの巻…