先日NHKBSで再放送していた
「神様がくれた時間 岡本喜八と妻 がん告知からの300日」の
エピソードが素晴らしかったので自分用の記録として。
がんを告知された映画監督の岡本喜八さんは、プロデューサーでもある妻のみね子さんの
出来るだけ監督らしく過ごしてほしいという希望もあり、在宅で闘病生活を始める。
しかし病状は悪化していき、やがて記憶もあやふやになり、
長年連れ添ったみね子さんの顔も分からなくなってしまう事も起こるようになる。
晩年のある日、娘さんが留守番をしながら監督に付き添っていると
監督が「好きな人ができた」と言いだす。
誰?と尋ねると、
かわいい人だ、名前は分からないが、今、犬の散歩に行っている人だと言う。
その時犬の散歩に行っていたのはみね子さんだった。
娘さんがそれうちのお母さんじゃない、と言うと
そうか、よかった、と言って眠ってしまったのだそうだ。
みね子さんもまた、大変な事も多かったであろう闘病生活を
それまでの時間できなかった、喜八監督と真摯に向き合える
神様がくれた時間だったと振り返る。
「斬る」「独立愚連隊」「赤毛」「助太刀屋助六」あたりが好きな
テレビで放送してたら見る程度のファンですが、
ご本人にもこんなエピソードがあったなんて。
心打たれましたが、録画してたんだから朝の身支度しながら
見るんじゃなかった。化粧落ちちゃう。
はー、今度、最後に映画化予定されていた「幻燈辻馬車」読もう。