少年ハリウッド 第17話メモ

少年ハリウッドの感想メモです。

第1期(第1話~第13話)視聴済み。

小説版の内容に触れることもあります。ご了承ください。

 

 

「僕は君のアイドルだから」

 

見てしばらくした後、ゾクゾクするような興奮が駆け上がってきた回でした。

初代が成し得なかった「永遠に続いていくアイドル」を目指す為に

新生メンバーは初代とは違う道を見つけなければならないと思っていました。

それは初代から受け取ったものを踏まえて、なおかつ初代とは違う道を目指す、

矢印が過去から未来への一方向に伸びる道というイメージで捉えていたのですが

第16話、第17話と新生メンバーの行動や言葉が初代メンバーに影響を与える回が続いて、

新生メンバーが見つけていく道は初代の歩いて来た道もひっくるめて、

もっと大きく何かを変えていくようなものなのではないかと感じたからです。

 

第1期では新生メンバーは初代から指針を与えられる側でしたし

第2期に入ってからも初代の存在は大きく、新生はまだまだ、と語られてもいて、

新生メンバーは自分たちの足で進む力は持っているものの、

地道に進んでいく様子が描かれるのだろうな、と漠然と思っていたのです。

しかし新生メンバーの持つ言葉は既に初代に影響を与えるほどの力を持っている。

それは私が思っていたよりももっと大きな可能性を秘めているということじゃないか。

初代の過去の選択も今の姿も、決して否定的なものではなく、

過去があったからこその今の姿は光り輝いています。

しかし新生メンバーが見つけるかもしれない道は、

解散という選択をせざるを得なかったことで背負ったものにも

光を当てることになるのではないか。

過去をひっくるめた大きな変革をもたらす可能性、とまで考えが至った後に

EDの曲名が「僕たちのRevolution」やんけウワアアア!となったりするので

少ハリについて考えるのたまらない。

 

今回と呼応する第1期第3話のタイトルは「彼らの未来」でした。

映像に残された初代の合宿風景、その初代にとっての未来、

同じ解散という道をたどるかもしれない新生の未来、

そうならない可能性も持つ新生の未来、

タイトルが多重的な意味を持つのとリンクするように

同じ名を持つ二人の、名前以外にも重なる姿を描きながら

受け継がれていくものを描いた回でした。

今回、新生メンバーのトミーが示した

「永遠に続くアイドルである『少年ハリウッドのトミー』の人生」は

現在の初代トミーが思いもしなった未来であり、

また、現在の初代トミーが持つ

過去の「少年ハリウッドのトミー」の意味合いを変えていくものかもしれない。

今回は、第3話の「彼らの未来」の意味に

「新生が示す未来が初代の過去を変える」という意味が

新たに加わった回なのかもしれない、と思いました。

人と人との交流で過去と未来が有機的に繋がり変化していく理想的な形を温かく描く、

やっぱりいい回だったってことを伝えたいんですが、

ええと、着いて来てもらえてます?こんがらがるよね?こんがらがるのも今回のテーマだしね?

って上手くまとめられてないねごめんね?

 

光が届かない夜の暗闇の中だとか、頭からタオルを被ってたりとか、

外から見えにくい所、一つ隔たりがある所で初代トミーとトミーが語るのは

それが彼らだけにしか分かりあえないものであることを表しているのかなとも思いました。

夜の場面はトミーが初代トミーより階段の少し下の段に腰下してて、

トミーが決意を話す場面は同じ段に腰を下ろしてるのはトミーの意識を反映してるんだろうな。

 

 

 

今回はトミーの少年ハリウッドへの想いに揺さぶりが掛けられる回でもありました。

メンバーそれぞれで「少年ハリウッド」に対する認識や想いは異なっていて、

今のトミーにとっては「ずっとみんなで仲良く続けていきたい存在」のようです。

それなのに、その場所に導いてくれた先輩はその後のための足場を作っていけと言うし、

今一緒にやっている仲間はトミー不在の機会に彼のソロ曲を狙ってきます。

特にキラは第2期が始まってから第14話でのセンター争いに対する姿勢の違いや

第15話のほうきで皆が遊ぶ場面でトミーの「後光」が

ポーズを取ったとたん崩れてしまったのに対しキラは背負ったままでいれたことなど、

これまでも対比の場面がありました。

それは今回でも「もらい下手のトミー」と

「機会を逃すまいとするキラ」という形でも現れていたので

「運気上昇イエローパンチ」をキラが歌う所をトミーが見てしまう場面は

決裂が生まれてしまうのではないか、

自分の場所を取られたと感じてしまうのではないか、と怖くなりました。

トミーの少年ハリウッドに対する想いの大きさを知っていれば

そう感じてしまった後のことなんか想像したくもないほど恐ろしいことです。

しかし彼はそこをしなやかに乗り越えていってくれました。

この場面もまた、新生メンバーの持つ可能性の大きさを感じさせてくれた所です。

トミーにとってあの時のキラは自分の居場所を取った相手ではなく

一旦外側に行くことで本来なら見ることのできない自分の、自分たちの輝きを見せてくれた相手

だったんですね。

そして、そこでの気付きで新たにした決意を初代トミーにぶつけ、

それが初代トミーにも影響を与える。

私はテレビの前で勝手にヒヤヒヤしてしまったけど、

この作品はいつも違うということで簡単に対立関係にしない作品なんでした。

違うということ、違う視点を持っているということはお互い補い合えるものを持っていること、

そのどちらも認めて新しい道を見つけることができるとしている、

この作品の世界観の温かさ豊かさが好きです。

 

 

第17話と同じ時期にBD第5巻が届きまして

特典の個別インタビューがキラだったんですね。

彼が他メンバーはどういう意識の段階に居るのか、

世間的に見て新生少年ハリウッドはどんな状況に居るのか、

それは自分が指摘すべきことなのか、そこまで判断して言葉を発しているとは

思い至ってなかったので結構衝撃でした。

「僕できてるしー」とか言いながら他のメンバーのこと大事に考えてたんやな…

私が思ってた以上に少年ハリウッドのこと好きやったんやな…

それを踏まえると第17話でトミーのソロ曲を歌おうとしたのも、

「僕たちは普通の友達じゃない、仕事仲間なんだ」と口に出したのも

自分たちがそういう段階に来ている、その自覚を促すためのよい機会だと判断して

ああいう行動に出たのかもしれないと思いました。

下手をすれば仲間の不在の隙を狙って出し抜こうとする嫌な奴、ともとられかねませんが

そうはならない自覚や信頼関係が既にメンバーにはあるという実感があったからこそ

踏み切れたのかもしれません。

それだけでなくドラマ出演をトミーに先越された焦りだとか、

単純に自分が目立ちたいという嫉妬や野望も込みなのかもしれませんが、

そういう様々なものを抱き込みながら先を目指す姿を見るとさらに応援したくなるというか

自分の中の「キラさんスゲーっす!」度合いがより高まるというか。

第1期から見返す機会があれはキラの「僕たちアイドルなんだよ?」系の台詞に

どれだけ他メンバーの自覚を促す意図が込められていたのか探す楽しみもできました。

ほんま少ハリはスルメ作品やで…