twitterに上げたジョジョの奇妙な冒険の漫画感想をまとめたものです。
2013年頃のもの。アニメ→漫画の流れで触れました。
続きから第2部ネタバレ感想
ストレイツォ戦
アニメ見た時、同じジョジョでありながら、第2部になると雰囲気もジャンルもガラッと変わったのが驚きでした。アニメは音楽が変わったのも大きいですよね。
ヴィクトリア朝時代のおどろおどろしい雰囲気大好きなので、第1部ほど好きになるかなと思ってましたが、頭使うキャラ大好きなのでもれなく第2部も好きになりました。
冒頭のスモーキーとの一件やスピードワゴンの回想で、ええっジョナサンとだいぶ違うなっていうインパクトと、心根は優しくてエリナおばあちゃんや(おばあちゃん呼びがいいよね)スピードワゴンの事大事に思っているギャップでの心掴ませ方が上手いっすわ。まんまと引きつけられましたわ。
飛行機のシートはくるまれるようなもんじゃないと思うけどな…これすごい危ないよね(ハイジャック回想シーン)
アニメの「気でもちがったかストレイムォーーー!」はどうしても衝撃より笑いが勝ってしまう。
他の方の感想でも見ましたが、第1部ラストでジョナサンとエリナがあれだけの思いをして守った赤ちゃん二人が第2部のスタート時に既に亡くなっているってのはショックですよね。あと物語的には自分を守るために親(恩人)が死んだという直接的な強い因縁を持つ人物を使わない決断って思い切ってるなと思います。ジョセフが話に聞いてるだけ、ぐらいなのが展開にも影響してくるのも面白いです。話に聞いているだけ、ぐらいの主人公の方が展開や行動に幅が持たせやすい、っていうのもあるのかな。
家族や大切な人がとてつもないものに巻き込まれていくのをどうしようもできない、というエリナさんの立場は辛いよね…
「名づけて空裂眼刺驚!」ディオが名付けてなかったから自分で名付けちゃったんだ…気合い入れて名付けちゃったんだ…
アニメのサブタイトル「ゲームの達人」でシドニィ・シェルダンの勢いすごかったよなとか思い出したりしました。アニメの方って単行本で直されてる雑誌連載時のを使われたりしてるんですね。雑誌連載時のは個別にその時の展開に即したものが使われてたりして味があっていいなあ。
「ほんのちょっぴりの腸の筋」時々かわいい言葉遣いになるジョジョの人達。
ホントにどうやってジョセフは手榴弾をあんなにくっつけたの。
「指圧力破壊度数」とか「跳躍力」とか細かい数値出てくると「考えるの楽しかったんだろうなあ」とか思います。
知らない女の子人質に取られて強がったり戸惑ったり激昂したりという一連のジョセフの表情がいいですね。人間臭さと人のために本気で怒れるという好感を持たずにいられない魅力があると思います。
サンタナ戦
アニメではカットされたジョセフの旅の仕方に笑う。なにがいいってカツアゲされた地元のチンピラが「ああやって旅行してるんだーッいいなあ~」って言ってるのがまぬけで。いいなあ~、って。
シュトロハイムとスピードワゴンが夢の共演。アニメのこの辺、喋ってる人数は少ないはずなのに、すごいうるさかった(ほめ言葉)
サンタナが何かするたびにシュトロハイムとスピードワゴンが驚いてくれるのでこちらは微笑みながら見守るだけです。
ゲームとかでもそうだけど、初めの方の、敵はそんなに強くないはずだけど自分も出来ること少ないしHPもMPもカツカツ、みたいな戦いの緊張感は割と好きです。
サンタナ戦は「面白い!けど初戦でこんなに盛り上がって大丈夫なの?」って心配になるくらい熱い。
「これが!食物連鎖だ」オフッ……
柱の男 初戦
ジョセフとシーザー仲良くケンカしな、のあたり、ジョナサンの時では考えられなかったような人間関係に、第1部との雰囲気の違いをあらためて感じます。
あと、スピードワゴンが「保護者的」見守りポジションにいるのも、時間がたったんだなあと感じられるポイントでした。
まあしかしバカだよねえ。女の子とハトに謝れ。
ローマの地下鉄の話は初めて知りました。今もそうなのかな。奈良とかも土地開発大変だって言いますね。
ワムウが話してたのはラテン語だったの。即座に理解したドイツ軍人の人は意外とインテリだったのね。
ここの手をくっつけられて一気に精気を吸い取られて、人が繋がったままペラペラになっていくという所、気持ち悪さよりもインパクトが勝りました。なんだかわからないけど凄そうな敵だ!って感じさせられる絵ですよね。
続く「ワムウッ!」も何それ?というこちらの理解の範疇を大幅に超えていくのがステキ。
「ヤツ(サンタナのこと)」とか、台詞中に説明書きのカッコを入れる事をためらわない度胸…
ワムウが影に入ったカーズに思わず反応してしまう時の「FUOHH」はアニメのやわらかボイスを思い出して笑ってしまう。
キザでいけすかないやつと描写されていたシーザーが友人の無残な死に激昂するまっすぐな面を見せ、ジョセフと共に読者が柱の男の事をほっておけないと感じさせられるこの流れは熱い。
一瞬で「真空竜巻の余波」と見抜くスピードワゴン。さすが解説役50年のキャリアだぜ。
お調子者キャラって「本当は実力がある」ってパターンが多いので、クラッカーヴォレイのあたりで、本人なりに真面目にやりながら実力差が段違いで鼻で笑われるっていうのが新鮮でした。
「そのふたつの拳の間に生じる真空状態の圧倒的破壊空間はまさに歯車的砂嵐の小宇宙!!!」ちょっと何言ってるか分かんない。
恥ずかしい所見られたから始末という自分勝手な面を見せたかと思いきや、「うしろ、うしろ!」でチャーミングな面をアピール。イメージ戦略も一流やで。
ハッタリかましたのがもろもろぶっちゃけた後のカーズでなくて良かったよね、あの台詞思い出すとね。
修行編
「すわってろ!」「はい」かわいいな。アニメでちょっと見てみたかった。
カゼのマスクだって眼鏡かけてる人にとってはやっかいなもんだぜ…
どうでもいいけど、ヘルクライム・ピラーって永久機関って書かれてるけど油も二千年物なのかな。すっごい酸化してそうだけど。
リサリサ先生も一人になった後はきゃーってなったり、感慨にふけったりしたんだろうか…「養豚場」は強がりと考えるとかわいいけど、そうでもなさそうに思えるのが怖い。
シーザーのプロフィールの「将来の夢 明るい家庭をもつこと」ってのがもう、もう…!
10秒で13回。
思春期だもんね、そりゃおっぱいがあったら見るよね。相手が誰でも。
ジョセフの屈託なく人を尊敬出来る所はすごくいいですよね。ロギンズの遺体に語りかける台詞が「あなた」である所も、そういう所をよく表わしていて、好きなシーンです。
「あァんまりだァァ」は分かってても衝撃。
これもさんざん言われてるんだろうけど、エシディシ戦は相手の動揺を誘うことも罠を張ることも、相手に上を行かれた上で、さらにひっくり返すのがたまらんです。
ガンコなうぶ毛も一瞬でツルツルに。ちょっとうらやましい。
「ヤツの良さは 心の底の方にある」これ好きな台詞です。
ジョセフとスージーQのキャッキャウフフがかわいい。二人ともいい子で明るいのでひたすらほほえましい。第1部にはなかった感じだよなあ。からの、突然のホラー展開。落差もあって相当怖い。女の子の顔にも容赦ないっすわ荒木先生。
そんな展開の中、シーザーのデレツンが一服の清涼剤ですわ。もう古典的な奴め!かわいいな!
どっちがプラスでどっちがマイナスか打ち合わせしておかなくてよかったの?
エシディシの生命に敬意を払うジョセフも、それを見て感銘を受けているシーザーもいいですよね。ちゃんと知る前からジョジョの名シーンとか名台詞は目にしていたけど、こういう派手ではない静かなシーンでも名シーンがあるんだなあ。
出発の時に戻ってスージーQに声をかけていくジョセフのシーン好きです。「寂しがり屋かもしれない」と書かれてた彼だからできた思いやりだったのかなあとも思います。
カーズ初戦
公衆電話に電話かける方法はちょっと知りたい。研究熱心なカーズ様が嬉々として現代文明についても調べたのかと思うとちょっとかわいい。
「ひい…ふう…4つ」ひいふうって。
雪山のロッジという、とうていゴルフできなさそうな環境にゴルフボールがあったのは、シュトロハイムが力を見せつけるために持ち込んだからじゃないかと思うのよね。セクシーすぎる発射ポーズといい、見せたくて見せたくてたまらなかったんだろうな。しかし予想以上に見せてしまう事になった模様(内部を)
以前アニメのWEBラジオで、機械化して、しかも真っ二つになってるシュトロハイムを初めて目にしたのに、冷静につららの事について説明してるのおかしいよね、むしろこっちが「なんなんだァ~ッ」だよねと話されてました。そりゃそうだ。
大爆笑は分かっててもビクっとしてしまうな。
ワムウ戦
アニメがね、第20話がね、すごすぎましたよね…
「とうさん」が間に合わなかったのが悲しいよね…
吹き出しまで向きを横にしてる漫画は初めて見ました。思い切ったことするなあ。それを許した編集者さんがまたすごい。
ワムウもシーザーもいーい表情だなあ…ワムウの讃える言葉がまた名台詞だけに…
普通、慟哭→決意という展開ですよね。ここで決意してよし行くぞって決めた後に、隙間を突いて悲しみが襲ってくるので、落差でより鮮明になって忘れられなくなる。
アニメのリサリサ先生が堪えられずボロボロっと涙をこぼす所で必ず泣いてしまいます。
戦車戦
ウィリアム・テルについても学べるジョジョ。代官の名前なんて初めて知ったよ。
体毛が変化したワイヤー…飛び出してる所を見るに、すね毛どころじゃなく、もも毛まであったってことか。
「仁」について語るあたりの台詞もいいですよね…台詞単体もいいですが、ここでこれが入る事で、これまでの事をジョセフがちゃんと受け止めて成長してることが分かって、それを背負って向かうこれからの戦いに重みと期待がグッと増すように感じます。
リサリサ先生プロフィール、嫌いなものでなくて、好きなものがにんじんって珍しい。
まだバラさないんだよね…親子再会の浪花節展開って入れたくなるもんだと思うんだけどなー、やらないんだよね。
「古式にのっとった戦いの装束」柱の男達ってほんと脱ぎたがり…
バンダナ付ける所のジョセフの表情がグッと来ますね…
「やっチッたァァァァーッ!!」かわいいな。
「この『柱』を!」エシディシ戦は騙し合いの応酬という感じで、同じフィールドでどちらが上回るかという面白さがありましたが、ワムウ戦は戦いへのアプローチが全く異なる中で激突する面白さがありますねえ。
小細工含めた頭脳戦を仕掛ける者とまっすぐに戦いに向き合う者と。そんな二人が戦いの中でお互いを認め合っていくのは熱い。
「それでいいっ!それがBEST!」アニメのここのリサリサ先生のテンションとガッツポーズ笑ってしまう。保護者席も盛り上がっております。
まさかのワムウプロフィールが。真面目だな、ツッコミ所ないな、と思ったら「すい眠時間ー2000年」ながーい。
戦局が変わる度、保護者席の「うちの子自慢」が楽しいです。
決定的な死地から、その状況をも利用しての逆転というのは、普通主人公がするものだけど、相手も主人公もそれをするんだから、そりゃ盛り上がるってもんです。
カーズ再戦
感動的な戦いの決着の直後にラスボスが下衆になるギャップったら。
あっ懐かしのズームパンチ。
ゲス全開のカーズのねちっこい喋り方はあんがい嫌いじゃない。むしろ一週回って気持ちよくなるゲスさ。
毎度毎度登場人物の解説力には恐れ入る。
うん、悲しい一族だよ、数奇な運命だよ。しかしそれを言ってるスモーキーがいい笑顔過ぎて笑う。
絶望的な展開の中、シュトロハイムの熱演が緊迫感を和らげてくれましたよね。
太陽を背に立つカーズのシーンはアニメのOPが美しくてカッコよくて印象的でした。
「カーズ図鑑」を再現するアニメの姿勢が好きだわ。
無線で話す時のスピードワゴンの必死さが、彼のこれまでを考えると切ない。
第一部の最後がジョナサンとディオの二人の物語に収束していったのと比べて、第二部の最後が全ての生命の頂点に立つ存在とか、地球の力でもってそれを追い出すとか、スケールが全く違うのも面白いです。しかも両方盛り上がるっていうね。
ここにきてシュトロハイムがまともにカッコいい。
ネタにされたりで、ネットで目にした事のあるネタバレ展開も色々あるんですが、ジョセフの腕の事は知らなかったのでアニメで見た時本気で驚きました。あっさり普通に切られただけに絶望感があったなあ。
極限まで大きくなったスケールの中で、決め手が波紋という原点に戻って来るのも痺れる。
「おわった…」のジョセフの穏やかな笑顔がすごくよくてね。ほんとに精神的にも成長したよねジョセフは。
この明るくて幸せなエンディングはいいねえいいねえ。「あー面白かった!」と素直に楽しい満足感に浸れていいねえ。