シャンナ・スウェンドソンさんの「ニューヨークの魔法使い」(創元推理文庫)
を読みました。面白かった!
主人公の女性が真面目で普通で、
異性にはいいとこ「妹」止まりの印象しか持ってもらえないという、
海外物の主人公なのに割と地味な所がいいです(笑)
でもいい子。
服は実用一点張りとか、ホントはカプチーノが好きだけど、
節約のために普段はコーヒーしか頼まないという慎ましい(笑)所も
日本の人の共感を得やすい所だったのかもしれません。
アマゾンの感想を見たら、日本で人気が出て、
本国で続編の出版が危ぶまれた時も
日本の出版先駆けて行われたっていうエピソードが面白いですね。
以下はネタバレになりますので続きからどうぞ。
田舎からニューヨークに出てきたら変な格好してる人をよく見かけるんだけど
いちいち反応してたら田舎者丸出しだからスルーしなきゃ!と思っていたら、
実は主人公は特殊な体質で、
見えていたのはそのまんま妖精やガーゴイルだったという。
その体質のおかげで新しい仕事に就くことになるわけですが、
ニューヨークではなんの取り柄にもならない、と思っていた過去の経験が
思ってもみなかった事で役に立ったり、
コンプレックスさえ持っていた「普通だ」という事が、
そのバランス感覚こそが大切になる、
分かったりする所は読んでいて元気づけられます。
ファンタジー部分だけでなくて、オフィスでのちょっとした行動で
同僚の印象をすっかり悪くしてしまってあちゃー、とか
機嫌がコロコロ変わる上司に苦労したりとか、
実際にもあるあるって話も書かれているので、
働く女性には共感呼ぶ部分が多そう。
シリーズで続きもあるようなので、探してみようと思います。