さわやかサバイバー

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ジョジョの奇妙な冒険 第4部漫画感想

twitterに上げたジョジョの奇妙な冒険の漫画感想をまとめたものです。

2013年頃のもの。第3部以降は漫画で初めて触れました。

 

続きから第4部ネタバレ感想

 アンジェロ戦まで

ヤンキー要素入ってたら苦手かも…と心配してたら、みんないい子だった…おばかでかわいかった…いい意味でのカッコだけだった…

「190以上はあるぞ」スピードワゴンやスモーキーの身長把握術を経験してしまうと、1センチ単位まで言ってくれないと物足りない体になってしまった…

手帳の表紙に名前。ジワジワくる。

「大さわぎ…なんですか?」この一言うまいなぁと感じます。隠し子である自分の存在が分かって父親のうちが大騒ぎ、ってことを知った直後に、まず相手のうちを気遣う言葉が出るっていうのが人の良さを表してる感じがして。

裏が無い素直な感情っていうのが顔から分かるし、それを受けた承太郎の表情が和らいでいるのも納得できます。

扱いによっては険悪な空気になる隠し子っていう重い家庭問題をやわらかく受け止めて、人の良さの印象だけを残すようにしてしまったのは仗助の魅力だと思うし、ひいては第4部全体のの雰囲気にも影響するように感じました。なんかそういうのを象徴するシーンだなと。モテるのも分かる。

髪型をけなされると訳もなく切れる人のことを「わけのわからん性格」と評しておいて、直後に訳もなく「女が騒ぐとムカつく」と堂々と言ってのけちゃう承太郎。流されるな、女子!

朋子さんあの性格で教師なの。生徒には人気ありそう。

おれがこの町を守る、ってゲームのPVで聞いた時はよくある決め台詞のひとつかと思ったけど、こんな重いきっかけがあったなんて。

仗助のおじいさんが亡くなった後のクローゼットに関するナレーションが悲しいけどいいですよね…世間的によく知られてるのは派手な台詞だけど、実際読んでみるとジョジョには静かでいい台詞もたくさんあるな。

 

虹村兄弟戦

「頭悪いだろ?」って言われて「何で!?」って返しちゃダメだ、バレバレだ。

朋子さん好きな人の前では子猫ちゃんになるタイプなのか。

スタンド使い同士は引かれ合うが車に乗ってると引かれないみたい。

ボッコンボッコン殴り合うよりも、バッド・カンパニーの攻撃の方が読んでて「アイタタタタ」ってなります。

最初敵だったが主人公に命を助けられて、その後手助けをしてくれる、っていうのはよくあるパターンだけど、主人公のピンチに颯爽と現れるんじゃなくて後ろからチョコチョコついて来て、いちいち話しかけるあたりでもう億泰憎めない。

虹村家の事情はきついな…愛憎いっしょくたになって苦しみながらも離れることができないのは、父親が怪物ではなくても、どの家でもあり得るから想像できて余計きつい。

第4部は日常場面のほのぼのさが楽しいと同時に、小林玉美戦とか恐ろしさ、嫌らしさもとても日常的ですよね。スタンド使いでなくてもこういう罪悪感につけこまれるトラブルには誰しも巻き込まれそうだなという、想像のしやすさがあります。

料理の仕方が部によってほんとガラリと変わって面白いなー。

 

杜王町スタンド使い

間田の、好きな姿に化けることのできるスタンド持ったけど、化けさせてもなお思い通りになってくれない、っていうのも、自分のために日常生活で利用しようと思ったからこその感情だなと思います。結局他人に対してばかり不満がつのっていくのもリアル。

 

扉絵の由花子さんの髪の毛すごい細かく描いてあるな。一見きれいな所が怖い。

仗助の女性心理に詳しい所とか、女あしらい上手そうな所が、普段からモテてるんだろうなと実感できて小憎らしいわー。好き。

ゆでたまごの次がベーコンエッグって。コレステロール高くなっちゃう。

もし第4部もアニメ化されたらブチギレ由花子の暴言も女性声優さんが熱演されたりするんだろうか。やるの大変そうだけど聞いてみたい「あだじにごんなごとをおおおっプ!」特に「っプ!」のあたり。

サイコホラー展開のオチがあんな昔話っぽい言い伝えになってるとは。

 

小林玉美のスタンド名って「錠前」でいいの?考えるのめんどくさかったの?

 

億泰自炊してるのか。彼ん家の事情は重いのに、友達との会話で自虐ネタみたいにして話せるって、強いな。

「そんなもの ウチにはないよ…」急に真顔になるなよ。ズルイよ。

億泰が食べてるの見て自分も口が開いちゃう仗助かわいい。

トニオさんとこオシャレして食べに行けないね。

大して好きでもないのに気が付いたら節分の豆一袋空けてたっていう例えは今までの例えシリーズの中で一番共感できるわー。

トニオさんのエピソード、単行本で一気に読んだからまだいいものの、これ連載で追ってたら戸惑っただろうな。えっ、結局敵なの?バトルするの?石鹸?終わるのこれで終わりなの?結局美味しいもの食べに行った話なの?って、1か月近く翻弄される訳か…

 

ジョセフ到着

ゲームやる仗助と蹴りまくる朋子さんが微笑ましい。いい関係なんだなーっていうのが会話からにじんでます。

チリ・ペッパーに逃げられた後の億泰を諭す康一君が出来た子すぎる…「君はそれをしなくちゃあいけないよ! みんなのためにさ…」という古い小説調な話し方もまたハマってていい。

ジョセフが「真・ジジイ」に。

「なおさないから いいんじゃあないか…」出来た子だよ…

初めて承太郎に話聞いた時は落ち着いた対応だったけど、やっぱり実際会うと難しいよね。複雑な父子関係。

ここまで細かく赤ちゃん用品について描く必要があったのか…それにしても哺乳瓶の先の所の用具の名前が「乳首」っていうそのものズバリなのは、すごいなって思ってしまう。

「カッコつけたかったんじゃよ おまえの前で」あー…あー!もう、いい話だなあ!出会ってすぐの相手のために命を投げ出すことができる、という面で父子の繋がりを感じさせるのも、それがきっかけで少し打ち解けられるのもいい。

しかしジョセフは若い時から手首切ったり切られたりが多いな。

 

杜王町スタンド使い 2

「新年特大号の写真で見た!」って台詞は今はもう通じないな。あれなんだったんだろうね。

変態キャラって今ではたくさん見るようになったけど、岸辺露伴は「変人」って言葉がぴったり合うような人だな。

第4部の人物が時々点目になるのがかわいいんですが、露伴のとこ見学していかない?と誘われて「やめとくよ」「おれも~」と会話してる時の顔がこれまたすげーかわいい。スヌーピーの登場人物みたい。

この決着の仕方面白いな。見てるようで見てない。

 

承太郎の服が異様にイルカちゃん推しになってる(ネズミハンティング)。どこでそんなカワイイの買ったの。海洋研究の折に寄ったフィッシャーマンズワーフなの。

「十分かかりましたプレッシャー…」の背景がキレイなお花なのが好き。

このネズミの持ち方を手で真似してる、「ちいさい前ならえ」みたいなポーズの承太郎がカワイイという意見を見たな。分かる。

動物のスタンド使いって今までにも出てきたけど、モノローグが一切無くて、本能以上のもので動いていそうなのに、何考えてるか分からない感じが怖いです。「にこごり」とかその象徴だと思うんですが、それを考え付く荒木先生がまたすごい。

このエピソードは仗助がマヌケな事になってるっていうよりは、承太郎がことごとくボケやなんかをスルーしてしまうリアクションの圧倒的少なさがマヌケに見える主な要因のような気がする。一目置かれるが絡みづらい男…

それでも決める時は決めるんだから大したもんだ。

 

あんな頭して首が細くて、妙にニワトリじみた露伴の横顔が変人っぽくていいなと思う。

珍しくまともそうで可愛い女の子が出てきたなと思ったら主要人物にセクハラされてた。ひどい。なんでそこから読んだの。

おお、ここで一気に核心に迫るのか。しかし最初に触れるのが主人公でなくて康一君なあたり、彼はホントに第4部の中心人物なんだな。

 

重ちーみたいな性格の子でもスタンド発動するのね…

「簡単に人にくれてやるもんじゃあないぜ!」「じゃムズかしくあげるよ(フガーッ)」ここ好き。バカだなあ。

珍しく誉められて感涙→キリッ→お姉ちゃんを金で釣ろうとする→一人占め。分かりやすい堕落だあー!こういうあけすけな所が憎めないんだろうなあ。

宝くじが当たってて、あれしてこれしてと話す仗助に億泰が「おれは貯金するッ!!」って言って「楽しくない人生!」とか笑いあってるのかわいいなー。男子高校生だもんね。こういうノリだよね。第3部の人達はクールすぎよね。しかしお金入るとなって、とっさに「貯金」とか言う億泰には苦労が染みついてるのが見え隠れもしてちょっと切ない。

戦い見て重ちーにスタンド発動したの分かった気がするな。見てる分には面白いけど、実際いたらめんどくさそうな子だ。

 

吉良登場

サンドイッチは大好きですし漫画や小説に出てきた食べ物は異様に美味しそうに見えますが、これは食欲が湧かない。

男子学生がのどかに昼飯談義しているうちにラスボスが間抜けな感じで追いつめられてる…本人真剣なだけにちょっとおかしい。

ちょっとどころじゃなくなってきた。吉良が動揺するたびにおかしい。真面目な顔して文部省規格の飛び箱に入るような人だったのか。

カルピスウォーターとかミルクティーとか、十分子供舌のくせに、なぜプリンに対して一悶着つけたのかね億泰。

あんなおもしろ奪還劇繰り広げといて、何カッコいいモノローグ言ってるのこの人。校門出るまでがお昼ご飯ですよ。ほら見つかった。

趣味は気味悪いけど静かに暮したいという願望は理解できる、でもその理解できる所がある殺人鬼という所がまた気味が悪いという、絶妙な設定。身近な願望を持つ身近な存在のラスボス、という所が「第4部的」だなあとも感じます。

予想以上にえらいこっちゃになってきた。さっきまで笑いながら読んでたのに。

すぐそこに仗助と億泰がいるというのが切ない。「ミツケタゾ」の意味とか。

 

杜王町スタンド使い 3

「元気?『ラブ・デラックス』調子いい?」上っ面の挨拶もできるんじゃないか露伴先生…すげえ適当だけど。

康一君の反応に喜んだりはしゃいだりする由花子さんはかわいいと思ったけど、康一君のお母さんやジョセフへの内面台詞見て「そういやこの子はこういう子だった」と思い出した。

チューしちゃった後康一君が仗助達に相談するとこ猛烈にかわいい。このやりとりはアニメで見てみたい。あと億泰泣き顔きったないな!

知られたくないという気持ちがあるのだろうけど、一度振り返って呼びとめようまでしたのに、シンデレラに来た康一君に「あたしそんな人ではないわ」と言った姿を見て気丈だなと思ったので、直後に康一君がそこを認めてくれてうれしかった。

顔と運勢をゆだねるって、最初の頃の暴走とはまた違った方向で「重すぎる」よなー、と思ったけどそれを逃げずに受け止めた上でさらに上回る器の大きさを見せた康一君が男前ですわ…そら第4部いちのモテ男になりますわ…

こういう敵ではない、主人公達と本来関わりの無い所で生活していたスタンド使いが出てくるのも、第4部の特徴ですよね。第3部でスタンドという設定が定着したからこういう設定の広がりができたのかな。

 

吉良に迫る

核心に迫る時、やはり康一君が居合わすのね。しかしジョジョの登場人物たちはピンチに陥ってる時ほどたとえ話が出てくるな。

まさかのカフェの店員さんセクシータイムが。今までのラスボスとは違って吉良はちょいちょい笑いを提供してくれるな。

吉良と康一君の戦いの中の会話は、人と関わる度に成長していく康一君と、人と関わる度に下衆さを露呈してしまう吉良の差がよく表れているように感じます。

あー、それで「吉良」と「川尻」と二つの顔がある訳かー。

「2度同じ手が通用すっかァーッ」「通用してるよ~っ!?」自分で言っちゃう仗助は潔いな。

川尻しのぶのロマンチック発言は理解できないけど、あそこで盗んだ金を一部家計に回すとかセコい真似をせずにポーンと全部払った所が良かったんじゃないかという意見を読んで、なるほどと思いました。ちまちまして変わり映えのない日常からかけ離れた行動にグラッと来てしまったんだな。

実際に別人になってるんだけど、しのぶ視点では同一人物な訳で、一旦冷めた人に対してもう一度ドキドキさせる事をやってのけたのは単純にすごいと思う。特に女性は一度心が離れたら再びっていうのは難しいと思うので。

 

杜王町スタンド使い 4

ジャンケンだけでよくあそこまで話広げられるよな…戦いの内容としてはスタンドがほとんど絡まない心理戦なのも面白かったです。あと精神的に成長もしたんだろうけど「完全敗北だ…」って言ってるジャンケン小僧の顔が子供の域を超越してて笑う。

 

自称宇宙人が出てきてスタンド使いでもなさそうで敵でもないし、どこいくんだこの話はと思っていたら落語に落ち着くとは。狸賽か。

最後に露伴の小指を治していく時のちっちゃい「ビシ!」がかわいくて好き

 

だが断る地点です。これかあ。

 

猫草の話、第一週目はほとんど普通の猫の話とウンチクで終わるとは…画期的…

 

「鉄塔に住もう」から。ミキタカの存在自体はストーリー上「え、なんなの?」って感じで掴めないんですが、彼のキャラクター自体は好きです。いきなり時計とお話始めるのも彼なりのサービス精神なのかなとも思ったり。億泰の話に乗っかってあげた方が盛り上がるかな的な。

鉄塔生活の図解はワクワクするなー。自給自足生活とかキャンプとか船みたいな限られた場所でどれだけ工夫して暮らすか、みたいなもろもろがいっしょくたになったシミュレーションのワクワク感。でも私冷え症だから、いくら防水シートがあっても野ざらしはダメだ…あと眼鏡落としたら終わりだ…

と、導入は好きなだけにバトルになっちゃって残念。第4部でたまにある寄り道的エピソードじゃなかったのか。

宇宙にババ抜きはなくても、正月に子供騙してゲームに勝つ大人はいるみたい。大人ってどこでもきたないのね。

ミキタカはエキセントリックなんだけど、友達の役に立ちたいとか、面白いもの見つけたから一緒に見に行こうとか、ピンチを助けて見直してもらいたい、とか童話的とも言えるくらい行動は純真なんだよね。

バトルにはなったけど最終的に和解でよかった。意外とマヌケな感じで終わってくれて和んだ。しかし写真から上半身出ただけの親父にどんだけ人の世話が見れると思ったの彼は…

 

噴上の裕ちゃんは結構ちゃんと取り巻きの女の子達を大事にしてるんだな。もっと、きゃあきゃあ言われていい気になってるだけだと思ってた。そんな奴とはいえ、あれだけ戦った相手と手を組むという展開になる第4部の懐の深さは好きです。

エニグマの少年の攻撃でエッシャーみたいになるのスゴイな。でも「あっ、エッシャーみたいになったら面白いんじゃない?でも実際描くとすげえめんどくせえ!」ってならなかったのかな。

裕ちゃん意外と男気あった!

 

吉良に迫る 2

このカップルのマンションに入って行って通りすがりに爆破は人気あるシーンですね。知らない状態で読んで衝撃受けてみたかったなー。話題になってるネタを自分の目で確認できる喜びもあるけど、こういう時はちょっと残念。

自分勝手な振る舞いをする相手に腹を立てて復讐、ってのはまだ分かる。その相手を彼の愛する「手」だけにした時、本当に愛おしそうにしてるのが怖いというか気持ち悪いというか。対象の人格がそこで切り離されてる。坊主憎くても袈裟大好き、みたいな。

お風呂タイム怖い怖い怖い!

小学生、特に部屋にこもりがちの早人にとって家族は「彼の世界」の大部分を占めるものだと思います。その中で父親が得体のしれない怪物というのは、とてつもなく恐ろしいだろうに、あの追いつめられた風呂場で反撃までやってのけるのはすごい。

 

杜王町スタンド使い 5

「壁や床にへばりついて移動する男」の気味悪さは、獣憑きみたいな和製ホラーの匂いがする。そんななのに、顔がキューピーみたいなのもアンバランスで気持ち悪さを助長してるよね。

個人的なチープ・トリックのイメージは声だけは高めのかわいい感じ。そんでネチネチ言ってくんの。ね?

仲間割れでもなく、信条の違いとかでもなく、自分の日頃の行いのせいでソロ戦闘…

「やっぱり君は親友だった」「『背中』ですね…」 親友発言はスルーか…

チープ・トリックの倒し方好きだなあ。目にしていたのに、知っていたのに気が付かなかった事を登場人物に使われるのはミステリの解決編みたいな爽快感があります。

そんで来た来た犯人に迫って来た!

 

吉良戦

吉良の絶望した時の爪を噛む行為は心理学系の人に訊いたら何かそれなりの理由を聞けそうな感じ。爪は「欲望」と「絶望」の象徴で、どちらとも彼自身では「どうしようもない」と感じてる事が共通点ですね。

キラークイーンの「第3の爆弾」描写は「なんかよく分からないけどやばそうな新能力が」的ハラハラ感に反して、ちっちゃかったり、瞳の中のふんばり後ろ姿だったり、ジャンプ後ろ姿とかの一連のキラークイーンが妙にかわいくて戸惑う。

バイツァ・ダストの設定は、よくここまでハードル上げたな、と思います。近づけば近づくほど犠牲者が増えるって…吉良にかなり肩入れしてないと生まれない設定じゃないかなとも思います。

ここらへんの早人の追いつめられ方が辛い。他の人や母親の身を案じて追いつめられていってるのが余計辛い。小学生なのに。たった一人で。ううっ。

どうするの、これもうどうするの状態からの大逆転!これは!盛り上がる!スタンドも持たないただの少年早人の機転と、それに応えるように現れる主人公。この時の安心感ったら。

登場した時「なんじゃこりゃ」「またサイドエピソード的な不思議な生き物の話か」程度の認識だった猫草がこんな最終決戦に重要な存在になって来るとは…

至近距離なら爆発しない、と踏んで空気弾に向かっていく所の仗助の肝の座り具合は、父親より承太郎との血の繋がりが感じられます。ネズミの時の土壇場とかもそんな感じだったな。

もう、ここにきての早人の頼りがいと度胸ったら…!仗助も驚いてるように「まじに小学生かよ…」だわ。

あれだけの判断力で危機をすり抜けながら、億泰の事で動揺している仗助が今までの最終決戦の主人公に無かった感じ。承太郎もジョセフの事があった後冷静でなかったけど、あれは怒りのためだったしなあ。しかし共感はすげえ出来る。億泰…

そんでそこまでの展開もすごい面白いんですけど億泰復活まで飛びます!もおお~さあああ、ねえ?お兄さんとのくだりがベタながら名場面すぎる…!序盤の方で描かれてた兄頼りの部分を、ここで!乗り越えてくるとかさあ…本人淡々と言ってるのがまたいい。この後の仗助とのやりとりも嬉しいよねえ。

早人、作品テーマまで言うようになっちゃって…

ぎりぎりのピンチにも性的嗜好暴露って、今さらながら筋金入りだわ…

目立つ事無く暮らしたいと願った男が、救急車に「気付かれず」に轢かれるという幕引き。主人公がやっつけて決着、とかにしないのは冒険だし勇気がいると思うけど、最後、引っ張って行かれる所も含め、この街を守ろうとした人々皆の力で倒したという感じがして好きです。

早人に本名がバレたのも、父親がやられたのも、最後名乗ったせいで吉良として死んで行くのも、自分自身の行動が元凶になってるんだよねえ。そして最後、自分も手を切り離されて連れて行かれる、と。

 

鈴美とのお別れシーンはしみじみといい感じ。だけど、ひとつ心残りを遂げたと同時に、今後も残る傷跡の描写が悲しいですね。早人の成長ぶりとしのぶがそれに気付いた所が救いですが。

結局ジョセフは朋子さんに会わずに帰るのか。朋子さんが承太郎に会った時の反応を見ると会って欲しいような気もするけど、仗助の気持ちも含め、色々あんだろうな。それでもさりげなく「父親」って言ってる所が荒木先生憎いわー。

最後みんなのエピローグ、億泰のお父さんは経緯やこれからを考えるとキュッとなる所もあるけど、心の平安を得られたようなのは素直に良かったなあと思う。

赤ちゃんは身元不明のままなのね。ジョセフが元気になってきているというのは、漫画の人物ながらホッとした。ウォークマン→MDプレーヤーもニヤリ。

「いつもの夏と同じように」「あたり前に」この言葉が第4部の特徴を表してますよね。それを取り戻すための戦いだった。

悪意の身近さが気味悪い所もありますが、それを上回って、おバカな面々やほのぼのしたやりとりが心地いい、「居心地のいい」部でした。楽しかった!