さわやかサバイバー

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キリング・イヴ シーズン2第2話

ドラマ「キリング・イヴ」シーズン2第2話の感想です。ネタバレ含みますので続きからどうぞ。

 

 舐めてた一般人がヤバいやつだった、を罠にかかる側視点で見ることになろうとは。しかもヴィラネルですよ。演技力や機転で軽々と暗殺任務をこなしてきた彼女が一般人の家に閉じ込められ追い詰められていく展開に驚き引き込まれました。

正確に言うとジュリアン一般人ではなかったですね。最初こそ「ヴィラネル前回に続きまたターゲットでもない人を手に掛けるの…?あんまり残酷な面がクローズアップされたら心が離れてしまうかも…」と思ったんですが。奥手で冴えないが純朴な人、のイメージにじわじわ違和感植え付けられていくのが実に上手で気持ち悪かった。

特にインテリアや服装のディティール!よくあそこまでレトロなアイテム揃えたなという徹底ぶり。普通じゃないぞ怪しいぞとインテリアがメッセージ発してました。それらに満ちた家の圧迫感が増していく様子はこちらまで息苦しくなりそうなくらい。時代錯誤にも思える家の中の様子は、他人の意見を聞かないジュリアンの内面を表していたのかもしれません。

ヴィラネルの傷の悪化は今回の状況に影響したと思いますが、一番はジュリアンの話の通じなさだったと思います。ヴィラネルの手管は話が通じる相手でこそ効果があるものだったのだなと。組織の人間でもなんでもない人がまさかヴィラネルに対抗できるとはなあ。コンスタンティンの娘といい、一見えっこんな相手に?と思うような人にヴィラネルがやりこまれるところがあるのは、意外性があって驚かされるとともに、無敵の暗殺者ではない、多面的な魅力を感じさせてくれます。

確かではないんですがジュリアン役の人、ご本人もジュリアンって名前じゃなかったですか?最後にトイレのブラシ口突っ込まれて死ぬ同名の役をどう思って引き受けたんだろ。

 

何とか脱出して、一足違いで到着したイヴを見送る時の表情が切なくてよかったです。サイコホラーからのドッタンバッタン大騒ぎを経てやっと抜け出せたかと思ったら半ば強制的な組織への出戻りという、シーズン1の奔放なヴィラネルを知ってると辛くなる展開を経ての奥底の感情を見せるような場面だっただけに印象に残りました。やっぱり来てくれたという嬉しさだったんだろうか、せっかく顔を見られたのに引き離されるという悲しさだったんだろうか。

 

組織と言えばヴィラネルの新しい伝令役が腹立つわ暴力振るうわで最悪で、戻ってきてコンスタンティン…と思ってしまったんですがイヴの方に出てくるとは。そっちじゃない!どんな狙いで表に出てきたんだろう。そして引き合わせたキャロリンの魂胆は。

エレナも抜けてしまってMI6の中で事情を知りイヴに協力してくれる癒し枠はケニーだけになってしまったのに、この密会が不協和音招きそうなのも嫌な感じなんですよ。でもコンスタンティン自体は好きな登場人物なので困る。ああもうややこしくて面白い。