さわやかサバイバー

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直売所、行ってきます

 年月を重ね今それがそこに在ること、その瞬間に出会えたこと、を寿ぐ松本先生の対象は温泉などの観光地を経て普通の街、普通の人々による直売所へ。
日常にも広がっていく寿ぎパワーに私もにっこし。パステルカラーの表紙もかわいい!

 

数少ない作家買いをしている中の一人の松本英子先生。今回は特にふきだしてしまう場面が多くて、そちらでも笑顔になりました。
「私の米界で勝ちまくってる!!」や「ペーイorノットペーイ」「ペイ!ペイペーイ!」(晩白柚チャレンジ)の勢い好きです。ガラスの仮面レッサーパンダの場面も好きだなー。

あと「松」顔でのマスク、というか耳の描きかたはああなるんだ!って発見にもクスリと。

 

売り切れだった、営業終了してた、いまひとつだった、ってことも当然あります。一旦はガッカリするけど、結果的にそれも含めて「そこでの経験」と描くことで祝福している。ちょっとおおげさかもだけど、作品に昇華するということのプラスのパワーに満ちている。だから読んだ後元気になるんだ。

たとえばマイナス方向だと「呪いとして固定化してしまう」って感じになるんじゃないかな。人間だからいいことも悪いこともあるけど、どちらも無視せずに、どうとらえて味わっていくか、松本先生の目線や姿勢が私にとってはじわじわ染み渡っていく栄養になるんです。