さわやかサバイバー

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ワンダーウーマン1984

前作も泣いたけどワンダーウーマン1984もボロッボロ泣いた…
ファンですが、詰めが甘いところは正直あると思います。でもまっすぐに人の善性を信じるメッセージを打ち出すところが私には刺さるんだ…

 

続きからネタバレ感想 あと感極まってただ叫んでるようなところがあります

 

大好きな二人にもっと幸せな時間を過ごさせてあげてくれー!と思っていたので前半のデートシーンでもう泣く。

よみがえったスティーブに1984年の世界をダイアナが案内する場面は前作のダイアナが人間社会に到着した時の対比になってるけど、今回は間にスティーブの喪失を挟んでいるんですよね。
飛行機や宇宙飛行士を見ながらダイアナはスティーブはどう言うだろう、見せてあげたい、一緒に見たいときっと何度も思っていたんだろうなと思うと涙と鼻水がいくらでも出る。

そこからさらに最高に美しい花火の中のフライトデートですよ。いや正しくはデートじゃないけど。でも前作はほぼ戦いの中に身を置いていた二人にこんな時間が訪れたことに泣いたし、こんな場面を作ってくれてありがとうの意味でも泣いた。オタクが二次創作で夢見るような場面を公式がやってくれたじゃあ~!


ここ、単体でも泣いたのにリフレインでもう滂沱。力を失い傷を負うダイアナは痛々しかったけど、力を取り戻しながら大きく跳躍し空に向かうダイアナのほうがはるかに胸締め付けられるってどういうことー!!空を、今度は一人で、いや一人だけど一人じゃなくて…うああーーー!!!

別れの場面、画としてはもっとドラマチックにできたと思うんです。最後の姿を見ることもなく、混乱が続く街中にただ置いていくように離れるしかなかったことがかえってあの場面を際立たせたと感じました。
悲しさ、さみしさ、高潔さ、決意、喪失感、壮絶な勇気…とても一言ではまとめられない。
「特別な二人の美しい悲劇」ではなくて、迷い引きずりながら切羽詰まった状況で決断なければならない、誰にでも起こりうるような場面にしたことが、二人の心の動きをより胸に迫るものにしてくれたと感じました。

 

この別れを経たダイアナが最後の戦いで真実に訴えかけるというのもとてもよくて。ヒーローもので私が一番響くのは、葛藤しながらもそうするべきと思う行動を取ることや、そうなりたいと思う生き方の後押しをしてくれるところなので。派手派手しいアクションを期待してたら違ったかもしれないけど、私は好きでした。それにアクションならチーターとの対決でクライマックスを迎えてるわけですしね。

 

ティーブが借りてた体の持ち主が、雪景色を美しいと思うような好ましい人で、確かにスティーブが乗り移るだけの人だわと思えると同時に、彼が絶対しないと言った服装をしていることでやっぱりスティーブとは違う人なのだと示すさじ加減が絶妙でした。ダイアナと温かいやりとりをしても新しい恋の予感…とかにはせずにさわやかに去らせた制作陣、信頼できる。


最後の最後、テレビドラマ版ワンダーウーマン役のリンダ・カーターを登場させるだけでも憎いのに役どころがまた!アステリアを自己犠牲に散った人で終わらせなかったの、すごくいいなあ。
ワンダーウーマンのシリーズや存在自体がそうやって継続していきますようにという
願いや希望が込められたようなオマケで、ワッと気持ちが上がる明るいエンディングでした。


それでもしばらくあの場面この場面思い出してズビズビ泣いてたんですけどねー。
けどツボに来る映画で思い切り泣いて放心するのはいいものです。