さわやかサバイバー

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GIANT KILLING 単行本第60巻感想

 いろんな人の「これから」が明確に示され始め、いよいよ終盤の空気を感じた巻でした。

 

続きからネタバレ感想

  初期の頃を思い出させる描写が多いのも感慨深いと同時に「まとめに入ってる…!」と寂しく感じましたね…田沼さんのはさすがに逆フラグでしょーと笑っていましたが、村越さんまでやっちゃったらしんみりせざるをえない…

 

磐田戦、後半の詳しい描写はあまりありませんでしたが、試合後に田辺が言っていたように前半の奇襲が成功するかどうかが肝だったんでしょうね。マンツーマンを90分通して続けるというよりは、それでETUを崩し主導権を握る作戦だったのだろうと思います。相手の予想外の戦法、雨という天候も含めたイレギュラーにも動じず、自分たちの戦い方ができたETUなら崩すのは難しいだろうと、詳しく描かれなくても納得できます。

それにしても椿がハットトリックまでするとは!あれよあれよという間に決めてしまって「おおー!またしてもゴー…えっハットトリック?えっ?」とうれしさよりも若干とまどいが勝ってしまった。ごめん、決定的瞬間だったのに。

さすがの赤崎も素直に認めて…と思ったら「(椿みてえなダサイ奴に…)」またそういうこと言うー。そこは変わらないんだ。その負けん気が赤崎らしいところではあるけど。

 

他クラブの試合結果で最終順位が見えてくるのも、どう転ぶか分からないような試合で土壇場にエースが一発でひっくり返してしまうのもリーグ戦あるあるですね。しかし優勝クラブが絞られてくるこの終盤、ヒリついててもおかしくないのにダルファー監督とソノダくんのおなじみコントとか勝利給1.5倍で目覚めるとか、ちょいちょいゆるい。ソノダくんのリアクションがコンパクトに収まっていたの、かえって笑いました。戻り方ももう手慣れてるわ。

そんな中で他でもないあの志村さんに変化が見えるとは。あいかわらずマイペースではあるけど、一番変わらなそうな人が「このままではいけない」と思い始めるなんて。あの感じのまま海外でプレーしてるのも見てみたい。受け入れた方がとまどいそう。

 

ペペのおかげで鹿島との頂上決戦が叶ったETU。達海までこんなに盛り上がってるのはめずらしい。今季やってきたことが形として表れた順位ですもんね。そりゃうれしいか。私もうれしい。

五味にライバル心持ってるというのもあるんですけど、ピッチ上で村越さんがプレーする姿をもう一度ガッツリ見たかったので達海の鹿島戦出すかもよ発言はうれしかったです。出すとは言い切らないのかよ!言ってよ!まあ有里ちゃんが言うとおり、ああいう雰囲気でやりとりができるようになったのは仲良くなれた表れですよね。一選手として再起した姿も見たいんですが、やっぱりキャプテンシーを見せてほしくもあって。誰か一人に頼らない、みんなが関わっていくのが今とこれからのETUだとしても、このままフェードアウトしていくのはこれまでの彼の貢献を考えるとやっぱり寂しい。一花咲かせてほしいです。

 

 

倉茂監督の「1年限りでクラブに光を見せに」発言でヒェってなった後に契約満了の話や椿に悪人顔の代理人が来てまたヒェってなりましたよね。立て続けに「今のメンバーで試合できるのは残り少ない」を突きつけられて。

椿の海外移籍は予想してたし歓迎するつもりだったけど、この人に任せていいのか?正当に扱われない契約だったらウチ(ETU)にいなさいよ!ってハラハラしてしまった…ごめん香田さん。アレックが契約してるって見たときに「ん?」とは思ったんですが。雰囲気ポヤポヤしてるけど、しっかりしてそうですもんねアレック。過去起こってしまったことは変えられないけど、そこから立て直していこうとしているというのはETUも変わらないので、椿が望むなら香田さんの言葉を信じて任せたいです。20歳って海外では若すぎるということはないんですもんね。

 

coming soonのページに「パッカくんに角が生えてる」以外の情報がなくて分からないんですが、次の巻は鹿島戦が始まるんでしょうか。集大成の試合になるはず、と思うと早くも胸がいっぱいです…