さわやかサバイバー

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モーニング51号 #230

お金で買えない価値がある…というあれを

思い出してしまう回でした。

 

続きからネタバレ感想

 

 

ETUのメインスポンサーである大江戸通運の副社長と

ETUフロント側の会話がメインの回でした。

 

スタジアムの盛り上がりを見て

「川崎に勝つという事はそれほどまでに大きなことなのか?」と尋ねる副社長。

それを受けてここでようやく!ようやく後藤さんががんばってくれましたよ!

なんだよ待ってたよ!

川崎が優勝争いに絡むような強いチームであること、それだけでなく、

ETU自体が去年までの攻撃力の低さを指摘されるようなチームではなく、

打ち合って、制することができる可能性のあるチームに成長したこと、

それこそが観客を湧かせていると熱く後藤さんは語ります。

しかし毎回こんな試合展開にはなるまい、

0-0だったとしても同じように言えるのかと指摘する副社長。

また固まるフロント陣…

笠野さんが結局今回も助け舟を出してくれるんですが

笠野さん以外にも正直もうちょっとがんばっていただきたい。

クラブに係わる人々が垣根を越えてクラブのために働くという理想は

「理想」なだけあって、まだ遠いみたいですね。

それと副社長の印象が笠野さんの言うように冷静な指摘者、

という印象に変わってきたと感じました。

間違ってることも、的外れなことも言ってる訳ではないんですよねこの人。

そう読者が感じるように描かれているんだろうなとは思いますが、

前からジャイキリは単なる悪役、って人は居なかったですもんね。

 

後藤さんの言ったことからつなげて、

観客を含めた日本のサッカーの急速な成長を語る笠野さん。

それはプロリーグができたからだと言います。

しかしできた当初はともかく、ブームが去り利益が見込めない今でも

リーグが存在し続けられ、子供たちが夢を持ち続けられたのは

「あなた方スポンサーさん達のお陰なんですよ 大江戸通運さん」

前回のおじいさんサポーターの「ブームが去ってもETUはこの町に在り続けてくれた」

という話と今回対になっているんですね。

試合の場面で選手と直接話していなくても達海の考えていることと

ピッチ上の選手の動きや試合展開がリンクする場面はよく見ますが、

それと同じようなことが起こっているのがちょっと面白い。

しかし達海と選手たちと違って、

(笠野さんはともかく)フロントやましてやスポンサーとは

おじいさんサポは直接の接点が確実に無いだろうからな…

笠野さんが言ったことを、おじいさんサポが感じていることを、

スタジアムの空気から副社長が感じて納得してくれればいいのですが。