ドラマ「キリング・イヴ」シーズン2第1話の感想です。ネタバレ含みますので続きからどうぞ。
キリング・イヴ シーズン2第1話見ました。やっぱり面白いわー!
行き着いてしまった最果てのようなシーズン1のラスト直後からどう展開させるのかと思ったら、意外にも早くいつものノリに戻り、しかし爪痕はきっちり残っているというシーズン1のファンが喜ぶ巧みな始まり方でした。
シーズン1のラストでヴィラネルはあの機転でどうにでもするだろうけど、イヴはどうするんだろうと、イヴの方を心配してたんですよ。内に秘めたものはともかく、経歴は普通の人だったわけですし。するとイヴの方が案外元に戻れそうな感じに。とはいえすんなり行くはずもなく。
キャロリンは組織に戻ることを許したけど、いまさら信じられないしね…でも戻る以外の道はないのかな、とちょっと息苦しさを感じたところで、イヴがためらわずツッコんで行くのが爽快でした。
しかしイヴの疑問点をのらりくらりとかわしつつ、好奇心を煽って引き止めるキャロリンは本当油断できない人だわ。国レベルのバックある組織相手にイヴは今後どう対応するんだろう。
家の方は逆に戻りたがってると思い込もうとしても戻れないことがありありと分かる描写なのがつらかった。「やたら高い窓のセールス電話」という、退屈な日常の象徴みたいなものにすがりつけば戻れるんじゃないかと思ってるようなイヴの行動も、それをもう一度夫との壁として使ってくるのも上手くてつらい。もう日常から差し出された手を掴めないんだ。
高い窓のセールスとかいう「あるある」と「この状況でなにそれ」の絶妙なポイントにあるものを絶妙なタイミングでよく繰り出してきますよねこのドラマ。本当そのあたりのバランスたまらない。
重傷の上、お金もなんもないという状況はさすがのヴィラネルでも厳しくて、頭も身体もろくに働かないだろうに、あきらめず少しずつ情報や使えるものを探して行く様子は面白かったし応援したくなるほどだったんですが、やっぱり彼女サイコパスなのよねーっ!!
いやシーズン1見てきてヴィラネルならあのくらいのことやってもおかしくないと納得はできるんですが、わざわざああいう描写重ねた相手にする?会話はできるけど心は通じ合わせられない人間だってこと、忘れてた?と頭殴られた感じ。
きったないクロックスにヴィラネルがひるんだり、イヴがプロポーズ中のカップル前で人殺し疑惑を話しちゃったり、思わず笑ってしまう場面もあいかわらずでうれしかったです。本人は深刻だったり真面目なのに、はたから見れば笑えてしまう。視聴者はそこで一旦感情リセットされてしまってフラットになるんですよね。それを逆に利用して突如緊迫感を出したり、コントロールされるのがとても楽しい。
シーズン2でもどれだけ振り回してくれるのか楽しみです。