さわやかサバイバー

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灼熱カバディ 単行本第23巻感想

twitterに上げた灼熱カバディの感想をまとめたものです。

  

続きから第23巻ネタバレ感想

 

第217話(前編)

 そうかー!総当たり戦で連戦ともなれば一試合に全力出すわけにはいかないか…神畑のリミッターも外れて、ボルテージ高まる一方だなと思ったところなのに…!とモヤモヤしてたら不破にも揺らぎらしいものが。えっあの不破に?初めてじゃない?

宵越の温存など試合前からの対策だけではなくて、ヴィハーンの復活のように他校の動向にともなって試合中にも刻々と作戦を変えていく必要があるのはトーナメント戦とは違う面白さですね。

とはいえ因縁の対決で仲間の成長の後押しがあって全力で戦える状況になったとなれば、相手にも全力でぶつかってほしいよねー!一方で不破監督の指示にも納得できます。優勝を考えればそれが合理的だもの。

 

不破仁の考える使命ってなんだろうな。「強くあり続けること」だとしても、傷ひとつない誰も寄せつけない結果を残すことなら監督に従うことが正しいのだと思います。向かってくる相手を受け止めた上で圧倒的な強さを示し続けること、ならまた変わってくる。

もっともこれは今の時点で私が勝手に想像しているだけなので、今回見せた揺らぎには全く関わらないことかもしれません。でもここからの展開でそのあたりも分かってくるといいな。

 

制限はかけられてしまったけど、一つの攻防で密度を上げることにかけては灼カバはとんでもねえ実績があるので、状況を逆手に取って盛り上げてくれると期待してます。ていうか、そうじゃなきゃ神畑も読者もやりきれない…!

 

第217話(後編)

 はらわたが煮えくり返るような悔しさを抱いてきたはずなのに、それでも神畑は敵の一年生に「後輩の良い敵となってくれ」と伝えるんですね。勝てなかった日々だとしても、神畑はいまここに至れたことに満足しているんだと胸がいっぱいになってしまった。

研鑽を重ね、それを見てきた仲間も頼もしく成長してくれた。挑戦しがいのある良い敵がいたからこそ、この高みに到達できたと感じているんでしょう。結果がどうなったとしても彼の三年間に誇れるものが残るだろうと思えてうれしかったです。

きっちり志場を仕留めて重ねた年月の違いを思い知らしての言葉なのがカッコいい。同時に「俺のじゃない」発言や君嶋からの感謝の言葉もあって、めちゃくちゃ集大成感が出てますね…ろうそくの火も揺らいでるし。お、終わらないで…!不破との対決がまだだし、能京との試合にも出て…!

 

葉沼のもともとヤバいやつがデカかったんだ評、ちょっと笑ってしまった。そうね。神畑という選手を語ろうとすればどうしても身長の要素が入ってしまいます。そんなフィジカルがなくてもきっと強いと評価してくれたことは一段と深い敬意に感じました。

葉沼の言葉を証明するように予想外すぎる飛び越えが来たもんだからなおさら納得するしかない。あったんだ…神畑に飛び越えるって選択肢あったんだ…私にはなかったよ…
高身長のリーチだけを武器と考えてる選手からは出てこない選択肢だよ。すごいインパクトだった…

これで残り6分のうちどのくらいなんですかね…はー続き読みたいけど怖い…

 

218話(前編)

 不破と星海を追いかける神畑樹、の印象が強くて、神畑以前の代から万年2位の悔しさを継続してたのも、神畑が追われる側であるのもこれまで想像してなかったです。神畑は私が思っているよりもっとたくさんのものを背負ってきたのかもしれない。

そうか、「万年」って言われるからには神畑の代の三年間より長い期間そうだったんだ。そんな状況に期待の新人として入って、結局先輩たちの悲願を叶えられなかったことが神畑の執念を後押ししたんだろうな。

冴木は「妬ける」と言っていましたが、彼のプレーに対処できるということは多少なりとも冴木のことを考えているからだと思います。神畑は才能だけで戦う選手ではないし、頭の切れる冴木相手なら思考をトレースできないと上回れないんじゃないでしょうか。

 

ろうそく、壁のような階段、不破との過去回想、このあたりは次回を待つしかないですが、なんかまたどえらい感情の波が襲ってきそうな感じしますよ…

 

218話(後編)

 ギャーッ!!最後のページ、ホラー並みに怖い!武蔵野先生のことだから、単なる死刑宣告だとは思わないんですが、「未練を断ち切らせる圧倒的な敗北」の比喩である可能性はなくもないのか…?と考えて勝手に具合悪くなってます。

神畑が高校でカバディをやめると告げられた回想シーンや、星海のメンバーが神畑をとらえた場面で不破が見せた憂いのようなものからすると、使命という以上に感情がこもった敗北を与えるのかもしれないなと。

それはこれまで戦ってきた敬意からかもしれないし、右腕とまで言われた仲間が去る寂しさからかもしれないし、戦い続けなければならない自分に対して辞める選択肢がある神畑への嫉妬かもしれない。

そういったもろもろの「俺は残る者、お前は去る者」を味わわせる装置のイメージとして死刑台が描かれてるのかなと思いました。正直こんな妄想ひっくり返してほしいんですけど!

 

でも今回見せた憂いと試合前のまるで神畑や英峰が眼中に入ってないような態度には
矛盾があるような気がします。どういうことなの不破。試合の中でしか会話できない人間だとか…?

 

第219話(前編)

 歴代英峰が受け継いできたものが悔しさだけではなく、勝ちに行くためのノウハウという前向きなものだったのがわかってよかった。神畑たちが背負ってきたのは重いだけの荷物ではなく、背中を押してくれる積み重ねだったんだ。

しかし神畑がコート外から仲間にそれを気付かせる構図は神畑も先輩たちの側へ行ってしまったようで…!託す側にまわってしまったようで…!
わがままだけど、不破を倒す瞬間には神畑がプレーしててほしい…

 

主人公がいる能京と戦う前に最強の敵に土がつくのはどうなんだ、と思ったこともありますが、ここまで来たら英峰に一度は勝ってもらいたいですよ。しかしそれを許さないのが不破監督。一人の登場人物としては好きな人ですが、いまはその優秀さに歯噛みしてしまう。

そりゃあ積み重ねでいったら経験も年月も段違いなんですが、なにか上回れる道がないのか…いままさにコートの上で戦ってる選手だから生まれる化学反応が変化を起こしてほしいです…!

 

第219話(後編)

 神畑のことガキっぽいと感じたことは一度もなかったし、情念を理論と冷静さで覆い隠そうとしてる人だと思ってたのに、奥底にあんな無邪気な顔で語る夢があって、それが叶ったことに胸を突かれますよ…

賢い頭できちんと考えて、一人では無理だという結論に達して、一度は納得したと思うんです。だけど「できるかもしれない」と思える出会いがあった瞬間に多少礼儀とかぶっちぎって駆け寄らずにはいられないほど想いがあふれてしまったんだな。

同じように賢く効率的な道を選べるはずの君嶋をはじめとした英峰のメンバーを、一見割に合わないほど深くのめり込ませてしまったのがきっと神畑の持つ熱量だったのだと思います。

 

その行く先のプレーが「無駄がない」と評されるのが面白い。「頭はいいがガッツが足りないエリート校」という古いテンプレを今の時代どう描くかという面もあったエピソードだと思うんですが、情と策の両方が必要とするのが武蔵野先生らしい。

公算があるからこそ情熱を傾けられるとか、洗練されていく実感があるから継続されていくノウハウがあるとか、知力に基づいて生まれてくる感情の熱量だってあって、がむしゃらに取り組める力とはまた違ったエリート校ならではの強みなんだ、という感じでしょうか。

歴代英峰が積み重ねてきた先の、最後に神畑たちが積み重ねた最後の一段で絶対王者に届く高さになったというところで泣き、サブタイトル見てまた泣く。

 

不破を倒す瞬間には神畑がプレーしててほしいという思いもやっぱりあるんですが、これからの展開でないとも限らないですからね。と、まだコッソリ期待してます。

 

第220話(前編)

 これはチームの中心になる人ですわ…
いままでの若菜って、神畑や先輩たちを勝たせるために役に立ちたいという面が大きいと思っていたのですが、「自分がチームを勝たせる」って、これもう引っぱっていく側じゃんね…!頼もしくなって…!

見開きで身長が高い平良より若菜が大きく描かれているのは、もちろん見せ場ということもあるんでしょうが、存在感が増したことを表すようでもあります。あのページかっこいいなあ…!

 

宵越なら頭の回転のよさで相手が対応する前に変化していける強みがあります。若菜も拍の裏表の使い分けなど工夫をしながらも、その方向が「読まれても使える」というのがまっすぐな若菜らしいと思いました。

宵越は考えついたことを実行できるフィジカルも強みですよね。若菜には速さはあるけど、今回のようにトータルで上回られてしまう可能性が高い。それでも突破する方法を考え、成功させてしまう姿を見たらそりゃ勇気づけられますわ。

そのまっすぐさとは相性が悪そうなひねくれものが本気出そうとしてる…効かすねえコントラストをよ…!

 

若菜の活躍はうれしかったんですが、神畑が本格的に引退モードに入ったような感じもして複雑で…このまま幕引きなの?本人満足気なのはそれはそれでいいんだけど、読者としては正直寂しいんですが…!

 

第220話(後編)

 予想以上に性格悪いぞ冴木…!勝負ごとである以上、方法はともかくせめて勝つことに執念見せてほしいのですが、「面白ければいい」みたいな態度って…でもその面白さのためだけに全国一の学校でスタメン入るまでやるか?って疑問が湧くんですよね。

世界組だから中学以前からそのレベルでやってたわけですし。カバディでなければ、トップレベルでなければいけない理由がわかれば印象も変わってくるんでしょうか。不破ちゃんの負け顔はそんなにうまうまか…?

相手を釣るにしても笑顔が雑ー!!智将です、って顔で出てきてそれはないでしょうよ!なんか「日頃の行い」どうこうで報われるような行動がここまで出てきてないんですが、あるの?大丈夫なの?

 

第221話(前編)

 うおお…?若菜の考えが「勝算があるからここは自分が行く」から「攻撃したいから行く」に変わってきている様子は描かれてきましたが、これ勢いに乗ってるという段階を越えてますね。主人公より正統派主人公っぽかった若菜が見せる我にゾワゾワしますよ…!

頭が切れてひねくれものの冴木相手では分が悪いか?と思っていたのに、冴木の思考の範囲外から思考が追いつかないスピードで変化してきたことを表すかのようなあの見開き!

 

最後のコマ、階段を登りきった神畑になにをもたらすのかも楽しみです。絞首台では終わらないだろうと信じててもつらかったので…

英峰全体の雪辱戦といってもメインは神畑になるんだろうと試合前は思っていたんです。先輩たちの積み重ねや若菜の成長も含め、そうはならなかった展開も予想外の面白さがあるのですが、合同合宿編から想いを見てきた読者としては彼個人が報われる時がやっぱり見たいわけで…期待と不安を行ったり来たりしながら見守ってますよ。

 

冴木の「日頃の行い」って、いい子してるから神様よろしく、じゃなくて、トップレベルの星海メンバーに倒されなれてるから対処も早いってことっぽいですね?それなら納得だ。ごめん、冴木いい子ってタイプじゃないじゃん…

 

第221話(後編)

 神畑が次世代に託す姿勢になりつつあることが寂しいと感じていましたが、それを!「終わらせるのは自分」に転換してきたかー!過去や未来に広がったうえで再び神畑と不破の二人に集約されるのかー!

やっぱり二人の対決を見たいと思うわけですよ。でも最初から二人を中心に据えていたら他のメンバーは引き立て役みたいになってしまう。英峰が星海を上回る瞬間が来てほしいけど、いままで無理だったことが可能になる理由がなければしらけてしまう。

勝てなかった間も英峰が積み重ねてきたノウハウがあって、それらをすべて活かした神畑という人がいて、初めて手が届く時が来た。そのとてつもない情熱を受け止めた若菜が次代を担っていくのも自然な流れです。

これまで出てこなかった先輩たち含め他の英峰メンバーにもスポットライトを当て、引き立て役にせず、みんなで戦っていることを実感させてくれました。英峰らしい団結力ですよね。

若菜の闘志を見出した神畑と、神畑の悲願を叶えたいと思う若菜が互いによい刺激を与えあってきたのが、ここに来て若菜が誰も届かないほどの成長を見せてきた。ここまでの神畑との関係があってこそだけど、では神畑はこのまま後輩に道を譲って終わるのか…?と寂しく思ってたところで!これ!

 

単独で抜き出せば去っていく者の寂寥感が漂う「俺は受け入れた」という台詞に逆にギラついたものを感じるくらいです。幕引きができるのはこの状況を作り上げた自分しかいないという自負が見える。

時代は移り変わりつつある。それを感じているか?わからせてやろう、それができるのは俺だけだ、と不破に突きつけているようです。「…何が言いたい?」の場面、試合前によそ見していた不破をようやく振り向かせられたなって感じで、ガッツポーズしました。

ここまで来たら不破には神畑にも読者にもわかるようにきっちり向き合ってほしいです。正直読めない人なので、これまでだって向き合ってたのかもしれないけど。でもどこか「どうせ追いつける人間なんていないんだ」と思っているように見えたんですよね。

 

いやー、毎回テンプレに収まらない関係性見せてくれるな武蔵野先生!予想は外れるけど期待は叶えてくれる。すげえぜ。

 

第222話

 登場してからずっと不穏の象徴だった絞首台がもう行きつくところがない不破のレベルを表し、神畑がそこまでのぼりつめてようやくわかり合えた場となるイメージの転換が見事。昇華というより、辿り着くまで不可能だった切なさや苦さを含んだままの語らい。

神畑があの地点に行くまで不破が望む対等は誰とも築けなかったけど、それがあんな自分自身を削り追い込んだ末の場所だったということ、不破はすでにそこにいたということ、そういうもろもろが胸を締め付けますよ…

神畑は引退して心機一転するつもりだったけれど、不破は絞首台に辿り着いても違う道を選ぶなんて考えはないでしょう。それをただ使命だと考えているのか、個人的な願望も含まれているのかまだわからないけど、そんなところにひとりいたんですよね…

そこに神畑がやってきて、直接言葉ではなくとも交流を持てたその瞬間が「最後の攻撃」だという…あまりに短く強いがゆえに残像がいつまでも残る光のような交流。

 

すごくいい演出だったんですが、理解してるからそうしなかったのもわかったんですが、やっぱり「言葉にしようぜ不破!!」って思ってしまうところもあるんだごめん。だってこれまでの態度見てたらまともに相手してないように見えたじゃん!試合前とか。

そんな道を歩む生き方を勝手に哀れに思うのは失礼だけど、もっと開かれた交流が持てるようになったらいいのに…とは思ってしまいますね。対等にやり合える相手がいることに心動かされる人だと知ることができたので。

 

それはそうと前回の予想と全然違う展開でしたわフフ…勝手に妄想広げてるだけですしね。いいの、驚かせてもらえるほうがいいの。

 

第223話(前編)

 神畑の状態、能京戦も出場難しいくらいなのか…そうだよな…
不破が神畑のことはっきりと認める発言をしたのはうれしいのですが、他でもないその神畑が作り上げた英峰の連携を信じたいです。

それを本人に面と向かって言ってやりなよ…!とはやっぱり思っちゃう。前回通じ合えたから当人同士は納得してるんだろうけど。

神畑に「時代は変わる」と思わせた若菜が前面に出てこないのも逆に気になるんですよね。不破の発言をひっくり返すなら鍵となるのはやはりこの人ではないかと!

 

第223話(後編)

 志場の不破リスペクトの姿勢は何度も描かれてきましたが、その思考回路が相手の裏をかくことになる展開いいですね!盲信ではなく、自分の信じる有利な状況を作るために自分で考え行動しているのがいい。

先輩をとても尊敬してる後輩というのは漫画でよく出てきますが灼カバの塩梅が私すごく好きなんですよね。若菜も志場も尊敬する先輩とはまったく違うタイプの選手で、その先輩をトレースするのではなく自分の武器を磨いています。

若菜が攻撃に出たかったからそうしたと神畑に告げる場面も好きで。先輩の言うことがすべて正しくてそれに従うというのではなくて、違う考えを持つ一人の人間として並び立ち追い越していく勢いで成長する姿が見られるのはうれしい。

だけどその原動力となっているのはまぎれもなく先輩への敬意なんですよ。ベッタリじゃなくても濃密な関係ってのは描けるんだなあ…関係性だけでそのキャラを立たせないというのもキャラを大事にしてくれていると感じます。

 

「そこまでするから王者」イメージとはかけ離れた泥臭い勝ちへの執念を見せる王者、というのは好きなシチュエーションではあるんですが、若菜が自陣に着地してる場面までは描かれなかったので逆転を期待してしまう…!両足浮いてるから難しいかな。でも…!

 

第224話(前編)

 回転に必要な身体の柔らかさも裏拍に必要なリズム感もバレエ経験者なら有利なんでしょうが、それでも他人の技を短期間で実践に通用させてしまう才能がすごい。しかし「偽物の熱」というサブタイトルに「勝ちたいからそうしているのか?」という疑問が。

宵越はわかりやすいじゃないですか。極端な負けず嫌いで勝つためには敵のものでもなんでも取り入れる。志場も勝つためにやってるんでしょうが、宵越のような原動力が見えてこないというか。今回チラっと出てきた過去の様子と不破を尊敬する理由に関わるものでしょうか。

前半と雰囲気が変わったことを指摘される場面でまるで半分若菜が乗り移ったような演出がされているのも気になって。若菜の闘志を真似している?だから「偽物の熱」?
まあ全部ただの妄想なのでまったく違う可能性もおおいにあるんですが!

それはそれとして、無口で不思議系だった志場ちゃんのいろんな表情が見られるようになったのはいいですね。苦い経験からくるものだとしても、うんざりしきったような顔、良…

 

第224話(後編)

 志場自身の「勝ちたい」が見えてこないなと思ったら「不破のいるチームを勝たせたい」に重きが置かれてたわけなんですね。「一緒じゃねーか」って言われてるけど。
試合から最上級の誇りを学んでいく緒方くん、これは今後彼も成長しますわ。

誰かのためだとしてもそれはその人の情熱ですもんね。だけど不破が卒業したらどうするつもりなんだろう。少し似た状況として佐倉くんのこと思い出してしまうファンですよ。

おそらく最後の攻撃に出る若菜。尊敬する先輩のため、という気持ちが強い者同士の攻守バトンタッチですが、ふたりの姿勢の違いは結果に影響するでしょうか。
若菜には「勝ちたい」という気持ちが最初からあり、いまや「先輩のため」だけを超えたモチベーションで動き出している。

灼カバは気持ちだけで勝たせる漫画ではありませんが、若菜と志場の違いが土壇場でなにかを分けることになるんじゃないかと想像がふくらみます。


緒方くんが「誇り」という言葉で思い起こすのは高谷なんですね。爪切りのルーティーン。コマの小ささに「それでも入れたかった」という意思を感じます。きっと読者が感じ取る以上に武蔵野先生は登場人物の相互作用や関係性を深く考えてるんだろうな。

取捨選択して描かれなかった場面もたくさんあるんじゃないかと想像してしまうコマでした。