さわやかサバイバー

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新九郎、奔る! 第16集感想

新九郎、奔る!(ゆうきまさみ 小学館)の第16集感想です。

「あのヤクザのカチコミみたいなのが俺の初陣かぁーっ!!」
自分で言わんでも…!しかも2回遅れて。いや、この適度に肩の力が抜けてる感じが新九郎らしくていいんじゃないでしょうか。本編ではこんなことしてる場合ではないわけですけども…

 

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となりの妖怪さん 第4話感想

  共に社会を営んだり、法令を守らなくてはいけなかったり、この世界の妖怪の解像度が上がる回でした。
車の付喪神なのに運転免許取らないと走れないの大変だな~と笑ってたらレーダーで異変を監視してるSF的な組織が出てきちゃったよ!一話ごとにジャンルが増えていく作品なんです???
でも身近で危険もある存在となればそういう対策がされてても不思議ではないなと納得できる流れになってるのが丁寧で巧み。

 

節目に訪れる神様もいれば人間とどっぷり関わる魔王もいる。
それぞれスタンスは異なるようで、お前をスカウトしてきた魔王に心許すなと忠告を受けるぶちおにハラハラしましたがまずは自分で確かめるぶちお、しっかりしてる…!
妖怪になりたてでわからないことも多いけどそのぶん自分や自分の周囲から考えを進めていけるんだねぶちおは。着実で誠実だ。
今回も家族との場面で目頭熱くなったよね…よく泣くぶちおに視聴者も泣かされてるよ…

 

睦実ちゃんと次郎の場面、気恥ずかしさから蹴っちゃって、なのに謝られて、守りたいのに自分のほうがまだまだ守られる存在なんだともどかしい思いが伝わるむくれ顔がかわいかった。蹴っちゃったのは悪いけど「次郎は悪くない!」って言える睦実ちゃんはえらい。
大人からすれば「そんなに急いで成長しようとしなくてもいいのに」とつい思ってしまうんですが。
二人の寿命の違いを考えると切なくなっちゃうからね…

となりの妖怪さん 第3話感想

  こんなん最終回じゃん…?
「私、次郎を守るのがんばるから私を守ってくれる?」
誰にも伝えられない孤独が心を闇に近づけるのだとしたら、気持ちを正直に伝え他の人に助けてもらうことで抜けだした睦実ちゃんの行動は本当に光だ。
孤独を知っているからこそ導き出せた答えだから輝く。

大蛇も過去をなかったことにはできないし次郎を許せないとしても、なにがあったかを知ってもらいこれまで自分で抱えるしかなかった気持ちを受け止めてもらえたことで救われた部分があったのでしょうね。

大蛇の恨みで抱え込んだ孤独→次郎の自己犠牲で抱え込んだ孤独、の連鎖にお父さんを失った孤独を抱えた睦実ちゃんもまた巻き込まれそうになったところで彼女がぜんぶひっくり返して解放したんだよね。すごい。

 

「一人の決意を無下になんかできない」平のこの言葉もよくてね…
子供の睦実ちゃんを危険に近づけまいとする百合さんも正しい。けど子供でも伝えようとすることを本気で受け止めてくれる世界なのだと感じられる言葉でジーンとしました。

ところでこの場面の前、二度目に会ったばかりの早千代さんを「千代ちゃん」呼びできる睦実ちゃん、なんか風格ある。

 

ぶちお関連のお話は心あたたまるものばかりで、今回もひたすら「よかったねえ、よかったよお」とつぶやく人になっていたのですが、まさか変化の練習が戦い方面でも大活躍とは!
それ自体はうれしかったけどラストの展開からすると「よかったねえ」だけではすまないことにもなるのかな?

ぶちおが健気だから、この世のすべての苦しみから遠ざけたい…!みたいな気持ちになってしまう。本人は成長しようとしているのに…

 

公式紹介文「まったりほのぼのした田舎町の日常」
どう考えても今回その枠に収まりきってなかったよね!?
めちゃくちゃかっこいいアクションにBGMも盛り盛りでたった3話の内に濃密に紡がれた関係が導き出す感情のドラマがダイナミックすぎたよね!?映画かな!?

おっちゃんの天狗アクションや早千代さんの地面割りは大迫力だし、ぶちおが転がる場面はスリリングに動かしながらも見やすいというハイレベルなこと行われてるし、炎の中からよみがえり羽団扇テレポートさせる次郎はあれもうゲームのラストバトル演出でしょ。
見る前のイメージとはだいぶ違うけどうれしい予想外でした。

 

となりの妖怪さん 第2話感想

 うおお予想以上に重い…!けどこの重さは厚みだ。みんなこの世界で生きていると感じられる厚み。
伝えられない言葉を抱え続けるのはさみしくて切ない。それは妖怪も人も同じ。
だから一歩踏み出すのかも。キラキラした恋の一歩も過去を引きずりつつの一歩も愛おしい。

一方で気がかりな一歩もあって。
ベトベトサンの小林さんが最後に暗闇からこちらの世界に自分が来たときの話をしていたけど、ひるがえって睦実ちゃんがこちらからあちらに引かれる前振りのように感じられて怖かった。お父さんの件があるし今回も危なそうな存在に操られてたし。

演出がうまいからホラー描写がちゃんと怖いんですよね…!
妖怪が出てくる作品らしく、ふっと見える世界が変わってしまう恐ろしさ、得体の知らない場所へ連れていかれる怖さでまるで周囲の気温が下がったように感じます。

 

それでもやはり相手を知ろうとすること、気持ちを伝えようとすることはあたたかな交流をもたらしてくれることもあるとその他のエピソードが伝えてくれるようでした。
見てる最中はかわいいのと切ねえのとで感情反復横跳びさせられて大変だったけどな!

虹(れいん)ちゃんパート、ピュアな恋模様にキュンキュンしながらも花子さんの部屋のピンク便座や障害物競走での雪女先生の妨害とかいろいろ気が散らされて楽しかった。本当に普通に妖怪がいる世界なんだな。
龍くんできた子だ…虹ちゃんお目が高い。

 

妖怪には存在するための根源となる「本質」があるという話、家族に問題を抱えている百合さんが今の自分の中心には家族への感謝しかないというぶちおを見るのは辛かっただろうな。

人間は人間で自分の芯となるものがなくても生きていける苦しさがあると思うんですが、「必ず芯がある」という存在のありかたも、支えがあると同時にそれに縛られそうで苦しいこともあるのかな、と思います。そのへんも今後描かれるかな。

 

ところでまだ第2話なのにOPの「私のいない未来でも会いにきて(♪会いにき~て~)ですでに泣きそうになってます…

 

となりの妖怪さん 第1話感想

よかった…とてもよかった…
妖怪など不思議なことがあたりまえにある、おおらかでのどかな雰囲気に和まされるだけでなく、それらが身近であることがもたらす痛みにも向き合っていく、明暗合わせ持つ世界に引き込まれました。
妖怪いそう~と感じられる美しい田舎町の背景もステキ。
古い家の扇風機ー!模様のあるガラス板―!台所の床ー!ああああ~(わかる人)

素朴で自然体な声優さんたちの演技がまたよく合ってて。
睦実ちゃんなんか子役さんが声当ててるのかと思った。大人のかただったわスゲー。
次郎さんのゆるくて優しい感じ好きー。
ぶちおはあざといくらいだったけど彼はかわいい担当だからそれでいいのだ。

背景や声含め、この作品の肝は何で、それを大事にするためにはどんな要素をどう組み合わせるのかをとても細やかに考えられているなと感じます。
睦実ちゃんが汗ふきふきアイス食べる動きすごかったね?あそこで「あっ、この子ここにいるな」と存在感がぐっと増しました。

その前の「暑いから日陰入りな」からすでにいいんだよね。「そこにいたらそう声を掛けるだろう」と思わされる言葉が視聴者をまるでその場にいるように誘導してくれる感じ。

 

OPやED見た時点では「えっ!それありなの!?」と思うようなキャラがいるんだけど、この妖怪さんたちもきっとスルっとなじんでるんだろうなあ。それともぶちおみたいにまだ葛藤してたりするのかな。見るの楽しみ。
飼い猫がねこまたになるのは現実でもうらやましい人たくさんいそうですね。

GIANT KILLING 単行本第63巻感想

 いよいよ始まった天王山鹿島戦。キックオフ直後のETUの仕掛けはいいところまで行くもゴールには繋がらず、逆に鹿島が王者らしい揺るがないプレーで盛り返す流れに。ジーノのポジションチェンジや椿の突破が目を引く中、この人がチャンス作ってくれましたミスターETU!村越さんのシュートは外れるも、赤崎が押し込みETUが先制!

というのが第62巻の流れでした。続く第63巻は!

 

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